Life Report<お店について>


monkey on the moon

という名前のお店を始めました。お店のコンセプトは「らしくない店」です。カメラを販売しているけどカメラ屋らしくない、コーヒーを出すけどカフェらしくない、こいついったい何がしたいんだ、という掴み所のない感じのお店。あ、ここお店だったんだ、と帰るときに気付くくらいお店らしくないお店。

monkey on the moonで扱っているカメラの価格は、オークションとか個人売買を除いてたぶん日本で一番安いと思う。コーヒーだって安くてうまい。宣伝ではなく事実そうなのだ。いまどき250円でコーヒーが飲めるカフェがあるだろうか。まあたぶんあるだろうけどあんまりないよね。

どうしてこういうことになっているかというと、そこには僕の短所が大きく影響している。気が小さい、という決定的な短所。この性格のおかげで僕はこれまでいろいろと神経をすり減らしてきた。どうしてもいつも人の顔色を伺ってしまうのだ。

それからこれは本当の話なのだけど、僕はたいてい誰かと一言二言話をすると、その人の持つ空気のようなものをつかむ事が出来る(と思っている)。そしてその空気を取り込んで、最初の30分は相手の中にもぐりこんでその人から気持ちよく話を聞きだすことが出来る。ただし30分が限度だ、疲れるから。

少し話がそれてしまったけど、この気が小さいという性格は商売をする上で致命的な欠点だと思う。儲かる商売をしている人っていうのは、要するに人を自分のペースに巻き込む支配力というかカリスマ性みたいなものを持っているのではないか。おれが1000円というのだから1000円なのだ、なんかもんくあるか、というような。僕にはそれがない。魂込めて作ったコーヒーに250円もらうのでさえ気が引ける。本当はタダで出したい。

で、どうなるかというと

お店に人が来る。びくびくしながらコーヒーを出す。その人と少し話をしてペースをつかむ。あはは、面白いよね、と和む。また来るよ、って言いながらその人気持ちよく帰っていく。

そうやってお金を払わず帰っていったお客が何人いたことか。こうなってくるともはや「お店らしくない」どころかお店ではない。

こういうよくわからないことやっていたせいか、3月はお客がいっこうに入らなかった。かろうじてカメラ部門がそこそこ売れていたので大きな赤字は出さなかったが、これはちょっと考える必要があるのかもしれない。だけどこの人間くさい営業方針はいけるところまでそのままでいきたいとも思っている。面白いから。

これからも温かい応援よろしくおねがいします。






 



何もないことの、眩暈(めまい) 阿嘉島














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